古事記|葦原中國平定②|天若日子の死

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殺された雉の鳴女

天若日子がなかなか戻ってこないので、天照大御神と高御産巣日神は、また神々に問います。

たかみむすひ

天若日子も長い間帰ってこないぞよ。どうして帰ってこないのだ。
どの神を遣わして天若日子が帰ってこない理由を尋ねさせたらよいか。答えよ。

神々や思兼神が答えました。

おもいかね

雉の鳴女を遣わすのはいかがでしょう。

たかみむすひ

雉の鳴女よ。天若日子に、
『お前を葦原中国に遣わした理由は、その国の荒ぶる神どもを説得させ従わせるためなのに。何故、八年経っても帰ってこないのか?』
と、訊ねて参れ。

雉の鳴女が天から降りていき、天若日子の家の門のよく茂った楓の小枝に留まって、天神の言葉の通り正確に伝えました。

すると、この鳥の言葉を聞いた天佐具賣(アマノサグメ)が、天若日子に言いました。

さぐめ

この鳥の鳴き声はとても不吉ですから、射殺してくださいな

天若日子は、あろうことか天神から授かった天之波士弓と天之加久矢でもって、雉を射殺してしまったのです。

その矢は雉の胸を貫いて天上まで上がり、天安河(あめのやすのかは)の河原におられた天照大御神と高木神(タカキのかみ)の所にまで届きました。

ちなみに、この高木神とは高御産巣日神の亦の名です。

天若日子、誓約で死す

高木神が、その矢を取って見てみると、血が矢羽に着いていました。

たかみむすひ

この矢は天若日子に授けた矢ではないか、、、もしや、、、

と仰せられ、その矢を高々と差し上げて神々に見せ、誓約をしました。

たかみむすひ

もし、天若日子が勅命に背かず、悪い神を射た矢がここに届いたのであれば、天若日子に当たらない。
しかし、邪心があるのであれば、天若日子はこの矢によって死ね。。。

言うが早いか、その矢を矢が開けた穴から下に投げ返されました。

矢は、朝の床で寝ていた天若日子の盛り上がった胸に当たり、天若日子は死んでしまいました。

ひとことメモ

またしても失敗です。そろそろ堪忍袋の緒が切れそうですね。

高木神

さて、ここにきて、高御産巣日神の別名として高木神が紹介されています。

造化の三神として登場してから、長らく姿を隠していましたが、ここに来ていきなり参謀のような振る舞い。

もともとは、別々の神であったように感じます。

誓約

これが本来の誓約です。

ある事柄(この場合なら、天若日子に邪心があるか否か)について、『そうならばこうなる、そうでないならば、こうなる』とあらかじめ宣言して、そのどちらが起こるかによって判断する方法を誓約といいます。

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