リョウ– Author –
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古事記|序文①|古事記の要約
【神代の時代】 私、安萬呂が謹んで申し上げます。 宇宙の始め、すべての始めの物ができました。 しかし、その始めの物は少しずつ固まってはきたものの、名前もなく動きもなく、誰もその形すら知りませんでした。 次に、天と地が初めて別々になったとき、... -
古事記|序文②|天武天皇ー古事記編纂の主旨ー
【天武天皇の即位】 さて、飛鳥の清原の大宮において大八嶋洲を治めた天武天皇の御代になりました。 天皇は、はやくから皇太子としての地位に昇るに相応しい徳を示しておられましたが、それには時がまだ熟していませんでした。 先帝が病床につき明日をも知... -
古事記|序文③|元明天皇ー古事記の成立ー
【元明天皇の治世】 ここに、謹んで申し上げます。 今上天皇陛下は即位されまして、その徳は国中の隅々までいきわたり、天地人のすべてに通じておられ、それにより民を正しく育てられました。 その徳は、宮殿にいながらにして、馬の蹄の音が届く最果ての地... -
古事記|天地開闢|世界の始まりに現れた別天神と神世七代の神々
【別天神】 遠い遠い、真っ暗な大昔のことです。 この世界の一番始めに、天で御出現になった神様は、お名前を天之御中主神といいました。 続いて御出現なさった神様は、 高御産巣日神 とおっしゃいます。 この御三方は、すべての物をお創りになる素になる... -
古事記|伊邪那岐と伊邪那美①|オノゴロ島で初めての交ぐわい
【オノゴロ島の誕生】 天瓊を以て滄海を探るの図 作:小林永濯 そこで、天神(あまつかみ)達は、伊邪那岐命と伊邪那美命の二人に、 この漂っている国を、整えて、しっかりと作り固めて仕上げなさい※。 と仰せになり、天沼矛という立派な矛を授け、この大... -
古事記|伊邪那岐と伊邪那美②|国生み。大八嶋の誕生。
【大八嶋の誕生】 このようなことになったので、二人は相談なさいました。 いま私たちが生んだ子は良くなかった。天神(あまつかみ)に報告しよう 二人は天に昇って、天神に相談しました。 天神の命令により、太占(ふとまに)で占った結果、 やはり女が先... -
古事記|伊邪那岐と伊邪那美③|神生み。森羅万象に宿る神々の誕生。
【家宅六神の誕生】 国を生いえみ終わった伊邪那岐命と伊邪那美命は、次に神を生むことにしました。 まず始めに生んだ神のお名前は、 大事忍男神(オホコトオシヲの神) といいます。 次に、家に関係する神々※をお生みになりました。その名は、 石土豐古神... -
古事記|伊邪那岐と伊邪那美④|火の神の誕生と伊邪那美の死。
【イザナミ、火の神を生む】 さて、伊邪那岐命と伊邪那美命の二人は、さらに神をお生みになります。 次にお生みになられた神の名は、 鳥之石楠船神(トリノイハクスフネの神)、亦の名を天鳥船(アメノトリフネ)といいます。次に大宜都比賣神(オホゲツヒ... -
古事記|伊邪那岐と伊邪那美⑤|火の神から現れた神々
【カグツチ斬られる】 妻を失った伊邪那岐命は、 愛しい妻を、たった一人の子をために失ってしまうなんて。。。残念でならない と仰せられ、枕元に這いつくばり、足元に這いつくばり、泣きに泣きました。 その涙から現れた神は、香具山の麓の小高い場所に... -
古事記|伊邪那岐と伊邪那美⑥|伊邪那岐、黄泉の国へ行く。
【黄泉の国へ】 伊邪那岐命は、隠れてしまった妻の伊邪那美命にもう一度会いたいと思い、あとを追って黄泉国(よみのくに)まで行きました。 御殿の上げ戸の向こうにいるであろう伊邪那美命に伊邪那岐命が問いかけます。 最愛の妻よ。私とお前とで多くの国...