海幸彦・山幸彦– category –
海幸彦と山幸彦の神話は、皇室の祖「天孫族」と、朝廷に従わない南九州の部族「隼人族」の闘争を神話化したものと言われています。弟が兄から借りた釣り針を紛失してしまったことから争いが起こり、事態はとんでもない方向へと展開していきます。
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古事記|海幸・山幸①|道具の交換、失われた釣り針
【釣り針を返せ!】 現代語 兄の火照命(ホデリの命)は海佐知比古(=漁師)として、海の大小の魚を獲り、弟の火遠理命(ホヲリの命)は山佐知比古(=猟師)として、いろいろな獣(けもの)を獲って暮らしていました。 ある時、弟の火遠理命が、兄の火照... -
古事記|海幸・山幸②|豊玉比売命との結婚
【海神の宮】 現代語 火遠理命は、教えてくれた通りに進みました。すべてがその言葉通りだったので、桂の木に登ってみました。 そこに綿津見神の娘の豊玉毗賣(トヨタマビメ)の侍女が宝石でできた器を持って水を汲みに来ました。そして、井戸に影を見つけ... -
古事記|海幸・山幸③|塩満珠(しおみつたま)と塩乾珠(しおふるたま)
【地上に帰ろう!】 現代語 そこで、その鯛の喉を調べてみると、なんと釣針がありました。それを取り出し洗い清めて、火遠理命に返しました。 返すとき、綿津見の大神は、このように教えました。 よいかの。この釣針をお兄さんに返す時は、「コノチハ オ... -
古事記|海幸・山幸④|豊玉比売、鵜葺草葺不合命(うかやふきあえず)を産む。
【豊玉毗賣の出産】 現代語 火遠理命(山幸)が兄を懲らしめてからしばらくして、綿津見神の娘の豊玉毗賣が陸の火遠理命(山幸)の所にやってきました。 実は私、身籠っているんです。そして今、出産の時となりました。 でも天つ神の御子を海原で産むわけ...
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