第二段 一書(1)~(2)|伊弉諾尊の系譜(異伝)

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第二段 一書 その1

ある書では、こう伝えています。

この二柱の神は、青橿城根尊(あをかしきねのみこと)の子です。

原文

一書曰、此二神、靑橿城根尊之子也。

簡単な解説

女性の象徴「惶根尊」=「青橿城根尊」から、二柱の神すなわち伊弉諾尊と伊弉冉尊が生まれたと記載されています。

伊弉諾尊と伊弉冉尊は、現れたのではなく、親神から生まれたというのです。

第二段本文によって確立された、神世七代にグルーピングした特別感が薄れてしまいますね。

さらに、一書その2では、、、

第二段 一書 その2

ある書では、こう伝えています。

国常立尊が天鏡尊(あめのかがみのみこと)を生み、天鏡尊が天萬尊(あめのよろづのみこと)を生み、天萬尊が沫蕩尊(あわなぎのみこと)を生み、沫蕩尊が伊弉諾尊を生みました。

原文

一書曰、國常立尊生天鏡尊、天鏡尊生天萬尊、天萬尊生沫蕩尊、沫蕩尊生伊弉諾尊。沫蕩、此云阿和那伎。

簡単な解説

創造の神が鏡の神を生み、鏡の神がヨロズの神を生み、ヨロズの神が海の泡の神を生み、最後に伊弉諾尊が生まれたとあります。

国常立尊をスタートとする系譜の形を取ります。

一書その1・その2のいずれを見ても、神世七代の最後の世代「伊弉諾尊」だけ、あるいは「伊弉諾・伊弉冉の世代」だけは他の6世代とは違うようです。

むしろ、それを臭わせているように感じますね。

ホツマツタヱ

ちなみに、ホツマツタヱには、

クニトコタチ(国常立尊)の3代孫にアメカガミ(天鏡尊)とウヒチニ(泥土煮尊)があり、アメカガミ(天鏡尊)の子にアメヨロズ(天萬尊)があり、そのアメヨロズ(天萬尊)をウヒチニ(泥土煮尊)の養子として出した。

そして、そのアメヨロズ(天萬尊)の子がアワナギ(沫蕩尊)で、その子がタカヒト、すなわちイザナギ(伊弉諾尊)である。

とあります。同じですね。

特別尊い神の中の伊弉諾尊

本来の伝承は、このような系譜だったのかもしれませんが、

伊弉諾尊が特別尊い神の中において、生殖機能を完備した、人間に近しい特徴を持つ、言い換えると「完成された神」という位置づけにしたいがために、一書その1と2が挿入されている

と考えることもできますね。

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