古事記|天地開闢②|神世七代(かみのよ ななよ)
神世七代
現代語
その後、次々に御出現なさった神様は、
- 国之常立神(クニノトコタチの神)
- 豊雲野神(トヨクモの神)
現れては、すぐにお隠れになりました。
引き続き御出現された神の名は、
- 宇比地邇神(ウヒヂチの神)と妹の須比智邇神(スヒヂチの神)
- 角杙神(ツノグヒの神)と妹の活杙神(イクグヒの神)
- 意富斗能地神(オホトノヂの神)と妹の大斗乃辨神(オホトノベの神)
- 於母陀流神(オモダルの神)と妹の阿夜可志古泥神(アヤカシコネの神)
- 伊邪那岐神(イザナギの神)と妹の伊邪那美神(イザナミの神)
でした。
この国之常立神から伊邪那美神までの12柱の神々は、神世七代(かみよななよ)と呼びます。
はじめの御二方はお独りで一代と数え、宇比地邇神から後ろの十柱の神々は、兄妹の御二方で一代と数えて、都合、七代と数えるのです。
原文
次成神名、國之常立神訓常立亦如上、次豐雲上野神。此二柱神亦、獨神成坐而、隱身也。
次成神名、宇比地邇上神、次妹須比智邇去神此二神名以音、次角杙神、次妹活杙神二柱、次意富斗能地神、次妹大斗乃辨神此二神名亦以音、次於母陀流神、次妹阿夜上訶志古泥神此二神名皆以音、次伊邪那岐神、次妹伊邪那美神。此二神名亦以音如上。
上件、自國之常立神以下伊邪那美神以前、幷稱神世七代。上二柱獨神、各云一代。次雙十神、各合二神云一代也。
簡単な解説
神代七代の3代目から、2柱ずつ対で現れるようになりました。ここらへんから陰と陽、男女の性別が分かれ始めて、7代目のイザナギとイザナミで完成されたように思われます。
- 国之常立神と豊雲野神で、土地や原野ができ、
- 宇比地邇神と須比智邇神で、砂や泥で土壌が改良され
- 角杙神と活杙神で、土壌に杭が打たれ農耕の環境が整ったところで、
次は、男女の営みに話は展開していきます。
- 意富斗能地神と大斗乃辨神で、男女の別がはっきりと表れ
- 於母陀流神と阿夜可志古泥神で、「君かわいいね」「あなた、すごいわね」と会話が弾み
- 伊邪那岐神と伊邪那美神で、「こっちにおいでよ」と結ばれる。
そんなストーリ―が見て取れるのです。
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